山本七平『空気の研究』は悪書

山本七平『空気の研究』はカドミウムやNOxの有害性など、当時は議論に紛糾があった題材をもとに「空気」を断罪していくわけだが、いま読むとあまりに的外れで肝が冷える。

そもそもairに類似した意味があることから分かるように、「空気」は日本人固有の概念ではなくそれで何らかの特性が説明できるかも疑わしい。諸所で推薦図書になっているのを見かけるが、時代を経るにしたがって読む価値は小さくなってきていると思う。