Amazon Prime 傑作TVドラマ 3選

TVドラマ・ベスト3

日本のアマゾンプライム (Amazon Prime) で視聴できるTVドラマを紹介する。

  1. ダウントン・アビー
  2. ヴァイキング
  3. グッドワイフ

Pixabay

(1) ダウントン・アビー

英国貴族のドラマ。時代の変遷を生き抜いていく魅力あふれる登場人物たちと最終回まで息切れしない物語に、イギリスらしい愛とユーモアが合わさった傑作。

物語はタイタニック号沈没によって伯爵の後継者が変動することから始まる。シリーズを経るにしたがって、伯爵家はどんどんリベラルになっていく。下働きをする使用人たちの権利が強くなり、女性陣の活躍の幅も広がる。彼らは貴族な訳だから、そういった変化の受け入れはマギー・スミス(マクゴナガル先生役の女優)演じる先代の夫人いわく「クリスマスが好きな七面鳥」なわけだが、時代には逆らえない。第一次世界大戦や労働党政権の樹立なども大きなイベントとして演出される。

技術史の側面も楽しめる。自動車が馬車に取って代わり、邸宅にはラジオや電話が導入される。ラジオが邸宅に搬入されたときの年少の料理人のセリフは「ワイヤレスって呼ばれてるのになんで配線だらけなの?」。20世紀初頭から現代まで変わってないことをさりげなく皮肉る英国ジョークが光る。

米国が成り上がって力関係が変わりつつある描写も興味深い。その他にも、祖母世代が翻弄な青春時代を過ごし「昔話」として扱われるビクトリア朝、さらにロシアの亡命貴族など歴史的な背景を探りたくなる展開に事欠かない。なお、日本の根付も芸術品として登場する。

おもしろいのが、本作は世界各国で放映され好評を博していることだ。というのは、舞台の性質上、保守的で禁忌に触れにくい内容となっているからだろう。全編を通してもせいぜい姉妹間で(それも人生を台無しにされたときの最大の侮辱として)お上品に「Bi*ch!」と呼ぶくらいなので昨今の娯楽作品としては異例なほど控えめである。児童と見ていても気まずくならないこと請け合いだ。

(2) ヴァイキング

ヒストリーチャンネルの「ヴァイキング」。とにかく主人公のラグナルが格好いい。

スピーチが格好いいので、シリーズを見ている間中ずっとラグナルの話し方のものまねしていた。ラグナル亡きあとのドラマも、ノルマン人が獅子奮迅の活躍をみせイギリス王室を打ち立てるまでの話だと思えば楽しめる。つまり、「ヴァイキングはダウントンアビーの前日譚」ともいえる。もっとも、1000年近くが隔たっているわけだが。

年代としては日本の平安時代にあたる。ドラマの登場人物でも神話が入り混じった歴史上の人物も多いが、決してファンタジードラマというわけではない。

スカンジナビアの海賊たちはブリテン島の豊かな財宝に憧れ、航海する。主人公のラグナルは長期的な視野を持ち、民が根をおろせる農地が欲しくてブリテンへ攻め入る(緯度のわりに暖流と偏西風によって温かいイギリスは、農地に適しているのだ)。

作中では主人公の兄にあたるロロはフランス北部を統治する。現在その地域がノルマンディーと呼ばれる由来だ。興味深い背景としては、こうして欧州に散らばった海賊たちの子孫がいずれブリテン島を支配し(そしてその支配にあらがった義賊がロビン・フッドだ)、英語に言語として影響を与えるのだ。

古英語と呼ばれたころで、シェイクスピアなんかよりもはるか以前の時代である。現代英語では下記例のように「動物を示す英語と、その肉を示す英語が異なる」のはこの時代の名残だ。

  • pig, swine → pork
  • cow, bull, ox → beef
  • sheep → mutton

イングランドの被支配層が育てた動物の肉を、ノルマンディーからの支配層が食用としたために、二重構造の言葉となった

出典: Wikipedia

(3) グッドワイフ

現代のシカゴの法律事務所が舞台。法廷や政界を舞台にした米国らしい演出がたまらない。

リベラルな弁護士たちは民主党支持者が多い。ただ、一面的に描かれているわけではなく、代表パートナーが銃の専門家と恋に落ちる。その専門家というのが共和党支持者で、茶目っ気でペイリンの著書を贈ったりする。また、保守的なロビイストが大口の顧客になって自身の政治信条との葛藤が生じるなど、現実的な摩擦を正面から描く脚本を堪能させてくれる。

スピンアウト作品もおすすめできる。出だしのトランプ就任演説を「信じられない」といった忘我の顔つきで聞き入る演出は必見だ。アフリカンアメリカンの弁護士がトランプ支持をして、総スカンを食らうエピソードなど多様性にも富んでいる。

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