英語検定 IELTS を受けてきた

今回、英語検定のIELTSを初受験してきた。目標は平均スコアで6.5超だがreadingに苦戦した。正直な気持ちとしては8時の会場入りに成功しただけで自分を褒め称えたい。

資格・検定試験CEFRとの対照表 - 文部科学省(平成30年3月)

スコアで広がる可能性

最近は大学入試で注目を集めているIELTSだが、そうでなくとも時間を投資する価値のある試験だ。

まずは学業面。語学学習では「英語を学ぶ」のではなく「英語で学ぶ」ことの大切さが指摘される。しかしその「英語で学ぶ」を始めるにあたっては CEFR B2 がスタートラインになる。たとえばオンライン大学の University of the People であれば入学にあたって学部レベルで overall band score 6.0が求められる。院レベルでは6.5が求められる。他の大学も足切りはそれくらいのハードルが設定されている。

仕事のビザも年齢などの制約はあるが 6.0 が目安となる。カナダの就労ビザがその基準で、オーストラリアも豪企業からのスポンサーシップがあれば同基準だ。イギリスは UKVI と呼ばれる特別な IELTS 試験を設けているので単純比較はできない。ちなみにアメリカは英語よりも学歴と職歴のほうが重視される傾向にある。

対策と傾向

そもそもIELTSは用途ごとにアカデミックとジェネラルに区分分けされている。自分は先述の University of the People の要項に沿ってアカデミックを受験してみたところ reading モジュールが最も難しく感じた。難易度順に並べると reading > listening > writing > speaking といったところ。特に speaking はあの設問で CEFR のレベルが測れるのか疑問だった。

日本人の平均バンドスコアは overall 5.8 (academic) で内訳は次の通り。

  • Listening: 5.9
  • Reading: 6.1
  • Writing: 5.4
  • Speaking: 5.6

日本の受験者は語彙を増やせばスコアがあがる reading で善戦しているといったところか。

参考までにレベルごとのボキャブラリーサイズを示しておく。確かにアカデミックのリーディングはボキャブラリー強化が欠かせない印象を受けた。とはいえ見聞きする限り CEFR C1 相当のスコアまでは特殊な環境に身をおかずとも独学で到達できそうだ。

■追記: 成績

結果、目標だった 6.5 に及ばず。内訳と各コンポーネントの反省は次の通り。

  • 2019-09-28 (academic) overall 6.0
    • Listening: 6.5 解答用紙に書き写すときスペルが気になってしまい聞き逃した箇所があった。その割に点数は良かった。
    • Reading: 6.0 語彙を増やさなければ太刀打ちできない。
    • Writing: 5.5 難しい語彙や文法を操るスキルを披露するよう意識すべき。
    • Speaking: 5.5 学生でも分かる簡単な話題になっているので、意識的に語彙や文法を披露する話し方をすべき。

ほぼ事前の勉強なしで挑んだので、ここから対策を立てていけばスコアは伸ばせそうだ。受験中に簡単だと感じた writing と speaking で意外と点が伸びなかったので、日常生活のようにアウトプットするのではなく試験のためにチューニングしたほうがよいと分かった。普段は会話やオンラインチャットの流れを切らないよう自然さや返答の速さに重点をおいて簡易な表現に逃げることがあるが、試験では聴衆向けの public speaking にも使えるくらいの「高尚な話し方」を身に着けたほうがよさそう。そんなに背伸びはする必要はなくて、持ち合わせの語彙を意識的に活用するイメージを持つとよい。

今回受けた academic は選択肢形式が多いので、それに救われた可能性がある。次回は general で得点を伸ばせるか見極めていきたい。